2023.05.10
今回は、月一読書の活動で社員が読んだ本と、その中で気になった項目についてご紹介します。
【読んだ人】
経理部K
【書名】
『否定しない習慣』
【著者】
林 健太郎
【発行所】
フォレスト出版
【発行日】
2022年12月25日
【本を手に取ったきっかけ】
相手を否定してしまっている場面が増えてきているように感じたため。
【気になった項目】
この本での否定とは…
・相手の考え、行動の結果を認めない。
・相手の話や意見を打ち消す、聞かない、奪って違う話をする。
・相手のミス失敗を責める。
・悩みの相談などに対して真剣に向き合わない。
「否定」の前提は、「よかれと思って」。この考えが否定を正当化してしまう。
言葉上は否定していなくても、相手が話している途中で遮って話しだしてしまう。
相手が意見を述べたときに「それもいいけど」と自分の意見を言ってしまう。
否定をやめたらうまくいった話。
印刷会社で「オフセット印刷」の営業の仕事をしていると「この部分を白インクでやってほしい」という依頼を受けることがあった。しかし、オフセット印刷には原則として白インクというものは存在しないため、「白インクはないです」と説明すると、烈火のごとくお怒りになられるということがあった。そこで、一切否定しないことにした。
「ここは白インクでやってくれ」
「白インクですね。この文字を白く、ハッキリと見せたいんですね?」
「そうなんだよ、白文字でハッキリ見せたいからよろしく頼む」
「ハッキリ白く見える文字ということで、こちらで工夫させてもらってもいいですか?」
「うん、それならいいよ」
そんな会話をして納品のときには、
「今回は背景色が赤だったので、先に赤を刷り、白文字の部分を抜くことでくっきり文字が見えるようにしてみました」
「へえ、こんな方法もあるんだ」
こうするとお客様は安心して、すっかり満足されるということがあった。
これを心理学の用語で「リフレーミング」という。同じことを言っていても、別の角度から再解釈した言葉にすることで、相手に与える印象を変えることができる。
あるソムリエさんがお客様からこう言われた。
「〇〇(ワインの銘柄)の赤ワインをいただけますか?」
このお客様は同伴の女性の前で「ワインに詳しいところ」を見せたかったのだろうが、その銘柄は残念ながら白ワインの銘柄だった。ここで「〇〇といいますと、白ワインになってしまいますが」と言うのは簡単だが、それではお客様に恥をかかせてしまう。そこでこう言った。
「〇〇で赤ワインが生産されていることをよくご存知ですね。しかし、残念ながら用意がありませんので、ほぼ同じ味わいの〇〇というワインはいかがでしょうか?」
言い方や伝え方を考える=相手の受け取り方や感情を考える
お客様に対して事実を伝え否定して、仮に論破をしても良い結果を訪れない。
それより否定しない言い方に変えることで、物事は好転していくという例。
① 事実だから否定してもいいと言う思考をしない
② 自分が正しいという思考をしない
③ 過剰な期待をしない
否定じゃなくて、事実を伝えているだけ。間違っているから指摘しただけ。
意見の違いは、否定せずに、目的を共有する。
コミュニケーションは感情ではなく、未来の着地点で考える。
ネガティブな言葉を全部受け取らない。
相手に感情をぶつけるのではなく、あなたの感情が生まれた理由を相手に伝える方が良い
ということを頭に入れておく。
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